主に消化管(食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、直腸)、肝臓、胆嚢、膵臓などに関係する疾患を取り扱います。腹痛、吐血、下血、だるさ、食欲不振、体重減少、黄疸などの症状の方はもちろんのこと、はっきりとした自覚症状は無いものの何となく体調が悪いと感じているような方も、消化器系の病気の可能性があります。
また、日本人のがんの約60%は消化器のがんであり、早期であれば外科的手術を必要とせずに、内視鏡などによる治療で治療が可能なことが少なくありません。上部消化管(食道、胃、十二指腸)、および下部消化管(直腸、大腸)に発生するがんであれば、ほとんどの場合に内視鏡検査で早期発見することが可能です。
対象となる主な症状
- 胃の痛み
- 胸の痛み
- 胸やけ
- 呑酸(どんさん)
- げっぷ
- のどのつかえ
- のどの違和感
- 胃のもたれ
- 腹部膨満感
- 食欲不振
- おう吐
- 腹痛
- 便秘
- 下痢
- 下血
- 肛門出血など
消化器内科の主な対象疾患
- ●逆流性食道炎、急性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、急性腸炎、出血性大腸炎、
虚血性腸炎、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性疾患 - ●食道癌、胃癌、大腸癌などの悪性腫瘍、粘膜下腫瘍やポリープなどの良性腫瘍
- ●食道アカラシア、腸閉塞、便秘症、過敏性腸症候群などの機能異常症
内視鏡検査
日本消化器内視鏡学会認定専門医による上部消化管(食道、胃、十二指腸)内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)、および下部消化管(直腸、大腸)内視鏡検査を実施しております。
何よりも安全で正確な検査はもちろんのこと、可能な限り苦痛を少なくして、検査を受ける方の身体的負担を軽減するように細心の注意をはらっています。
※日曜日の午前にも胃の内視鏡検査を受けられます。(予約制)
ピロリ菌の治療
胃癌、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの主な原因とされているピロリ菌の除菌治療を積極的におこなっています。
2013年2月から、胃潰瘍、十二指腸潰瘍のみならず、「慢性胃炎」にまでピロリ菌除菌治療の保険適用が拡大されました。内視鏡検査で慢性胃炎などが確認されたうえで、ピロリ菌感染が確認された場合には、早めの除菌治療をお勧めいたします。
●治療の流れ(内視鏡検査で胃炎、胃・十二指腸潰瘍などが認められたのち)
- ピロリ菌感染の有無を調べる検査方法には内視鏡検査の中でおこなう検査と内視鏡検査とは別におこなう検査とがあります。「内視鏡により粘膜を採取しておこなう検査」のほかに、「血液や尿による検査」や「吐く息による検査(尿素呼気試験)」などの方法があります。
- ピロリ菌の感染が確認され、かつ除菌治療が可能と判断された場合は、抗菌薬と胃酸を抑える薬を1日2回、半日ごとに服用します。これを7日間続けます
- 服用終了後、完全に除菌ができているかどうかを調べるために、1か月から2か月の時間をおきます。
- ピロリ菌が完全に除菌できたかどうかを尿素呼気検査で調べます。成功率は7割から8割といわれています。
- 除菌成功が確認できた場合は治療終了です。ほとんどの場合再感染することはありません。
完全に除菌ができなかった場合には、抗菌薬の種類を変更し、2次除菌治療(保険適応)を行います。2次除菌の成功率は8割から9割といわれています。